特集 エキスパートが本音で語る! 膀胱癌診療の最前線
企画にあたって
菊地 栄次
1
1慶應義塾大学医学部泌尿器科学教室
pp.499
発行日 2018年6月20日
Published Date 2018/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413206310
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診療ガイドライン指針に支えられ,膀胱癌臨床は体系化され,安定化した.しかし,診断・治療に難渋する症例は少なくない.診断効率・治療成績の向上を目指し,現在までに診断・予後予測マーカーの探索,より低侵襲な診断・治療機器の開発,新規抗がん治療戦略の構築が進められてきた.その一部は成果を示し,実臨床に導入され始めようとしている.まさにいま,これら新規診断・治療法により膀胱癌診療が大きく変わろうとしている.今回,膀胱癌診療の最新情報を読者にお届けする絶好のタイミングであると考え,本特集を立案した.
膀胱癌診断に関しては,小島崇宏先生に2017年5月に体外診断用医薬品承認の取得がなされたウロビジョン検査の概略と今後の展望を,福原秀雄先生に5-アミノレブリンを用いた光力学診断(PDD)の最新情報を,秋田大宇先生にCTU,MRI,FDG-PET/CTなどの膀胱癌画像検査の最新情報を,そして都築豊徳先生に2016年版WHO分類の概念整理,尿路上皮癌の分子生物学的分類を解説いただいた.
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