増刊号特集 泌尿器科検査パーフェクトガイド
Ⅱ疾患別:実施すべき検査と典型所見
[10]腫瘍
膀胱癌
柴森 康介
1
,
北村 寛
1
1富山大学大学院医学薬学研究部腎泌尿器科学講座
pp.289-292
発行日 2017年4月5日
Published Date 2017/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205986
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ここがポイント
◉膀胱癌を疑う場合,膀胱鏡は必須である.膀胱鏡所見として,乳頭型有茎性腫瘍は筋層非浸潤性膀胱癌である可能性が高いが,結節型広基性腫瘍は筋層浸潤性膀胱癌である可能性が高くなる.
◉結節型腫瘍,広基性腫瘍ではCT(可能であれば排泄相を含めた造影CT)による病期診断,上部尿路腫瘍の評価が必要である.乳頭型有茎性腫瘍は非転移例が多く,病期診断のための画像検査を省略できることが多い.
◉局所の深達度診断目的には造影MRIが有用であるが,筋層浸潤を正確に診断するにはTUR-BTが最も優れている.膀胱癌かどうかはっきりしない場合は,TUR生検による組織確認をためらうべきではない.
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