病気のはなし
膀胱癌
黒田 昌男
1
,
古武 敏彦
1
1大阪府立成人病センター泌尿器科
pp.418-423
発行日 1990年5月1日
Published Date 1990/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900117
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サマリー
膀胱癌は膀胱内腔の移行上皮から発生する悪性新生物であり,50歳代,60歳代に多く,男女比は約4:1で男性に多い.無症候性血尿が初発症状であることがほとんどで,進行してくると疼痛を伴ってくることもある.診断は膀胱鏡にて容易につき,約70%は乳頭状表在性癌で,膀胱保存療法で予後良好であるが,膀胱腔内再発が60%以上にみられる.非乳頭状浸潤癌は膀胱全摘を行っても浸潤傾向が強く予後不良で,化学療法などの補助療法が必要である.
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