増刊号特集 泌尿器科検査パーフェクトガイド
Ⅱ疾患別:実施すべき検査と典型所見
[5]尿路結石・結石関連疾患
シスチン結石
高山 達也
1
,
山﨑 正博
1
,
森田 辰男
1
1自治医科大学腎泌尿器外科学講座泌尿器科学部門
pp.170-171
発行日 2017年4月5日
Published Date 2017/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205949
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◉尿細管のシスチン再吸収の低下により尿中シスチン濃度が上昇し,結晶が析出し,結石が形成される常染色体劣性遺伝病である.X線透過性が高く,淡い陰影のシスチン結石が腎盂または膀胱に形成される.サンゴ状結石(図1)の場合が多い.
◉尿中に特徴的な黄褐色六方晶のシスチン結晶(図2)が認められ,尿中シスチン400mg/日以上(正常では30mg/日以下)で確定診断される.結石分析でシスチンを確認する.病因解明のために遺伝子検査が行われる場合もある.
◉症状は疝痛発作が最も多く,通常10〜30歳で発症する.
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