増刊号特集 泌尿器科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド
10 周術期
ハイリスク患者の管理
精神疾患を伴う患者
秋月 伸哉
1
1千葉県がんセンター精神腫瘍科
pp.272-275
発行日 2016年4月5日
Published Date 2016/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205657
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
治療方針 薬物療法の概要と狙い
周術期に併存する精神疾患には,術前から罹患していた慢性の精神疾患(統合失調症,躁うつ病などの気分障害,不安障害,人格障害,認知症,アルコール依存症など),手術を要する身体疾患に関連した急性・亜急性の精神疾患(身体疾患に伴うせん妄,身体疾患の心理ストレスによる適応障害など),身体疾患治療に関連した精神症状(ステロイドやインターフェロンに伴う精神症状など),手術の原因になっている精神疾患(自傷や自殺企図に関連した手術など)など,さまざまな状況がある.
本稿では手術前から罹患していた比較的頻度の高い精神疾患に関する周術期の治療方針について記述する.なお慢性精神疾患に対しては術前からの治療を継続することが原則であり,それぞれの疾患に対する長期的な治療は精神科など専門家と協働して行うべきである.
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.