増刊号特集 泌尿器科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド
10 周術期
予定手術
肥厚性瘢痕の予防
小川 令
1
1日本医科大学付属病院形成外科・美容外科
pp.246-248
発行日 2016年4月5日
Published Date 2016/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205651
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治療方針 薬物療法の概要と狙い
肥厚性瘢痕は術後創で炎症が持続することにより,血管・膠原線維・神経線維が増殖する創傷治癒過程の異常であり,赤く隆起し,痛みを伴う状態となる.肥厚性瘢痕を予防するためには,術後創(特に真皮網状層)の炎症を早期に軽減する必要がある.そのため,抗炎症作用のある外用剤や内服薬が予防の主体となる.ひとたび術後創が肥厚性瘢痕になる傾向を認めたら,ただちに副腎皮質ホルモンの外用剤を使用開始する.治療開始が早ければ早いほど治療効果は高い.
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