小さな工夫
ドレーン等の皮膚固定法について
和志田 裕人
1
,
渡辺 秀輝
1
1安城更生病院泌尿器科
pp.976
発行日 1987年11月20日
Published Date 1987/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204612
- 有料閲覧
- 文献概要
泌尿器科領域においては術後ドレーン,尿痩用留置カテーテル,さらにはIVH用カテーテルなどの管を比較的長期にわたつて皮膚に固定せざるを得ないことがしばしばあり,その固定法については絆創膏,絹糸などを用いているが,長期間になると皮膚障害が発生し固定法に苦慮することになる。われわれはmefix soft pore(MOL-NYCKE, SWEDEN)と varicare sheet(CONVAT-EC, USA)を固定台として絹糸により管を固定する方法を行つているのでここに紹介する。varicare sheetはストーマ用装具に使用されている皮膚保護剤を板状にしたものであり,長期に皮膚と密着してもほとんど皮膚障害が発生しない。mefix soft poreは現在入手可能な絆創膏としては最も皮膚障害の少ないもののひとつである。
方法はvaricare sheetを長方形(25×30mm)に,mefix soft poreはそれよりやや大きめの正方形(50mm)に切り,ガス滅菌しておく(第1図)。皮膚を清潔,乾燥後varicare sheetついでmefix soft poreの順で皮膚に貼付する.これらを台座として絹糸を皮膚にかけないように注意して通す。この絹糸でもつてドレーン,カテーテルを固定する(第2図)。われわれの経験では4〜5週間の使用も可能であり,管の固定にも問題はなかつた。
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.