文献抄録
BCGとインターロイキン2の併用による膀胱癌治療について(予報)
pp.287
発行日 1987年4月20日
Published Date 1987/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204460
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1976年,MoralesらによつてBCGの膀胱腔内あるいは皮内投与による表在性膀胱癌の治療が報告されて以来,多数の研究報告によりBCGの治療でその再発が極めて低率であることが追試確認されている。著者らはまだ報告のないBCGとインターロイキン2の併用による膀胱癌治療についての成績を予報的に報告している。この治療法の主旨は,BCGの腔内注入により粘膜下に急性炎症をおこしてT細胞の増生を促し,これにインターロイキン2の作用で細胞毒T細胞により腫瘍細胞を崩壊させることにある。治療した症例は13名の膀胱移行上皮癌例で,stage A 4名,stage B 3名,stage B24名,粘膜内癌2名である。
治療法は60mg BCGと3,500単位のインターロイキン2を併用して毎週膀胱内へ注入する。これを6週継続し,1ヵ月の間隔をおいて1年間継続する。
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