Japanese
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綜説
泌尿器科領域におけるMEの進歩
Recent Progress of Medical Engineering in Urological Field
菊地 眞
1
Makoto Kikuchi
1
1防衛医科大学校医用電子工学講座
1Department of Medical Engineering National Defense Medical College
pp.277-287
発行日 1987年4月20日
Published Date 1987/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204459
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はじめに
近年のME(MedicalEngineering)の進歩はめざましいものがある。わが国においては昭和37年に日本ME学会が創設され,時を同じくして日本人工臓器学会も設立されている。日本人工臓器学会の創設に当り,泌尿器系人工臓器の代表ともいえる人工腎臓(透析)の技術的進歩と臨床適用化への動きがその牽引力となつたことはよく知られている通りである。昭和40年代はME技術そのものは未だ研究・開発レベルのものが多く,特に泌尿器科領域においてはMEが話題に取り上げられることは少なかつた。むしろ古くから歴史のある尿道。膀胱鏡が,いわゆる光学器械の範疇として取り扱われた関係上,関連学会としてはME学会よりもずつと歴史の古い日本医科器械学会などにおいて話題とされることが多かつた。
昭和50年代(1975年以降)に入ると,各種のME技術が臨床用機器・技術として実用化し,急速に普及している。特に画像診断技術の進歩・発展はめざましく,超音波診断装置,X線CT,さらには最近のMRI(Magnetic resonance Imaging)の実用化などここ10年の進歩が著しい。
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