交見室
経皮的腎尿管結石摘出術の合併症/各種前立腺抗原の検討について
稲田 文衛
1
,
栗山 学
2
1旭川医科大学泌尿器科
2岐阜大学泌尿器科
pp.678-679
発行日 1986年8月20日
Published Date 1986/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204333
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本誌40巻6号,田代先生らの御投稿を興味深く拝読させていただきました。編集部より交見室に意見をとのことでしたのでわれわれのPNL 90例の経験から術後の問題点について二,三述べてみます。最近ではPNLは従来の開腹手術に代つて広く多くの施設で行われるようになり,それと共に合併症も増加すると考えられます。先生も述べられていますが,PNLは腎瘻造設と内視鏡下での操作を行うため簡単な方法と考えがちです。しかし,腎瘻が良い位置に作成されるかどうかにより,手術成績も変わり,また種々の合併症が発生します。術中出血および術後の後出血は重大な合併症の一つです。種々の成書にも述べられているように腎瘻は目的とする腎杯から正確に作成されなければなりません。腎杯頸部や腎盂に直接作成されると腎血管を損傷し術中や術後の出血の原因となります。われわれも術後の後出血を4例経験しました。そのうち2例は穿刺部位が不適当であつたためでした。
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