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講座
放射線診断技術の治療への応用(3)—経皮的血管カテーテルによる腎血管性高血圧症の血管形成術
Applications of Interventional Radiology to Urology (3): Percutaneous Transluminal Renal Angioplasty
平松 京一
1
Kyoichi Hiramatsu
1
1慶応義塾大学医学部放射線診断部
1Department of Diagnostic Radiology, Keio University Hospital
pp.769-776
発行日 1984年9月20日
Published Date 1984/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203881
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緒言
経皮的血管カテーテルを用いた血管形成術percutaneous transluminal angioplasty (PTA)は1964年にオレゴン大学のDotterら1)によつて提唱されたもので,血管カテーテル法を利用して血管の狭窄部位や閉塞部位の血流改善をはかる方法である。Dotterらが最初に試みた方法は,co-axialカテーテルを応用したもので,動脈の狭窄部位に最初に細いカテーテルを通し,この細いカテーテルに順次太めのカテーテルをかぶせながら進めることによつて拡張をはかるものであつた。この方法は当時Dotter法とも呼ばれ,主として下肢動脈に応用されたが,合併症が多く,術後の長期開存率が悪かつたこともあつて,あまり一般化されるに至らなかつた。一時は全米から下肢動脈疾患患者がオレゴン大学に集まり,大きな反響を呼んだこの方法もしだいに忘れ去られていつた頃,チューリッヒのGrüntzig2)がポリ塩化ビニールのバルーンカテーテルを用いた血管拡張術を発表し,経皮的血管拡張術が再び脚光を浴びるに至つた。
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