Urological Letter
勃起不能の種々の因子とヨヒンビン/TUR後の出血にはAmicarを
pp.798,809
発行日 1983年9月20日
Published Date 1983/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203649
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勃起不能に対する適切な治療法は,と言うとそれは見解上の問題である。見解とは事実や個人の性癖や敏感な想像力による産物などの総合に由来するものである。勃起不能の治療として,精神指導を行うか,あるいは陰茎プロテーゼの挿入を薦めるかの決定には,在来の診断方法で十分だと,今までは思つていた。しかし,今日ではもはやそんなものではない。精神科的診断,夜間の陰茎勃起検査,性交に際しての陰茎動脈圧の低下の解明,血清中のテストステロン量,勃起を起こす血液動態,ならびに性的カンセリング等々が問題である。これらは不確定な因子なために,一部の泌尿器科医は勃起不能の訴えが即陰茎プロテーゼ挿入の絶対的条件であると言うような過度に単純化した考えを持つている。
筆者らの診療所では最近の2年間に現在行われている科学的検査法のすべてを1人1人の患者に適用してみた。その結果は失望で,診断上決定的に大事なことは患者の病歴であることがわかつた。
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