文献抄録
CT-scanによる膀胱腫瘍の浸潤度検査
pp.655
発行日 1980年7月20日
Published Date 1980/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202980
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膀胱腫瘍の予後判定,治療法の決定には,腫瘍浸潤度の正確な判定が重要であるが,従来は内視鏡所見,生検組織所見,麻酔下の双手触などが臨床的簡便な方法として用いられている。しかし,放射線照射後の腫瘍浸潤度の判定となると,上掲の臨床的判定法と実際に摘出膀胱についての病理学的判定とではその誤差は50%以上と言われる(Whitmore,1977)。そこで著者らはCT-scanningによる浸潤度判定結果と従来の臨床的方法,そして摘出膀胱組織浸潤度との比較について症例をあげて述べている。
CT-scanの方法として,5%Gastrographinを経口的に投与,直腸にも空気とGastrographinを注入する。scan中に20mgブスコパンを静注する。恥骨からL5に至る間を1.5cm 20sで撮影する。検査対象とした症例は50例の膀胱腫瘍で,うち15症例は膀胱摘出による病理診断と比較検討した。
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