Urological Letter
膀胱頸部縮小がある場合のゾンデ挿入法/睾丸破裂による睾丸白膜欠損部の睾丸鞘膜体壁側の有茎弁による補填術
pp.1072,1100
発行日 1977年12月20日
Published Date 1977/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202462
- 有料閲覧
- 文献概要
過去28年間の泌尿器科医としての経験で,前立腺摘出術後,膀胱内にゾンデを挿入できなかつたことはほんのわずかしかない。その人らなかつた例というのは次のような例である.すなわち前立腺摘出術の終わつた膀胱頸部に多くの切開を加えなかつた例であつた。太いfollo-werをつけた糸状ブジーを膀胱頸部を越えて入れようとしても入れることはできなかつた。症状のひどい例には膀胱頸部を切開した。前立腺摘出後1年たつて来院した1人の患者にゾンデを入れようと試みた。ゴム手袋をはめた指を肛門に入れゾンテに向つて圧迫し,ゾンデを持ち上げておいて,入れてみたら容易に膀胱内に入つた。要領はゾンデが膀胱頸部に達したとき,ペニスを持つていた左手でゾンデを持ち換える。患者の膝は曲げさせておく。次は右手にも手袋をつけて右示指を肛門に入れ上述のようにゾンデを導くのである。
この方法で行なつてから今までに失敗はない。患者のチャートに覚え書きを記入しておけば,必要なときにいつでもその通り行なえる。
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.