Japanese
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手術手技
サンゴ状結石の手術(2)—腎切半術
Renal Bisection
藤田 幸利
1
Yukitoshi Fujita
1
1岡山大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, Okayama University School of Medicine
pp.1017-1021
発行日 1976年12月20日
Published Date 1976/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202264
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緒言
腎結石に対する腎保存的手術としては,腎盂切石術,腎部分切除術,腎切石術などが行なわれているが,サンゴ状結石などの大きな結石では腎切石術のうちでも腎をほとんど縦に2分する,いわゆる腎切半術によらねば摘出することができない。このような腎実質に大きな割を加えた場合には,二次出血,尿瘻の形成,腎機能障害などの術後合併症を発症しやすく,このため腎摘出術を余儀なくされることも経験するところである。
当教室では,近年,尿路結石症で腎結石の占める割合が高く,これらに腎保存的手術を行なう機会が多い。統計的に年々腎切石術が減少の傾向を示しているとはいえ1),サンゴ状結石は腎結石の約25%を占め,しかもその多くに腎切石術ないし腎切半術を施行している。
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