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緒言
同種腎移植では8〜24%に尿路合併症が生ずるといわれており1〜7),その頻度は血管のそれよりも多い。したがつて尿路の処理には血管吻合と同様の慎重さと技術が必要である。腎移植における尿路再建法としては,尿管膀胱新吻合術が最も多く行なわれており,われわれも現在までに行なつた腎移植6例すべてに本法を施行している。
尿管膀胱吻合は膀胱を切開し,膀胱内で粘膜下にトンネルを形成する術式が最も一般的に施行されており,われわれも最初の3例はこの方法で行なつた。しかし,本法は膀胱を大きく切開する必要があり,手術時間が長く,術後膀胱内へのカテーテル留置も長時間要する。そこでわれわれは最近の3例に膀胱外より粘膜下にトンネルを作る術式を試み好結果を得た。本法は簡単で安全確実に行ない得,カテーテルも翌日抜去できたので,その手技および成績について述べる。
The method and results of ureteovesiconeostomy, by anastomosing the ureter to the bladdr externally and developing a tunnel under the mucosa, done in 3 cases of renal homotransplantation with good results are reported.
Three to four cm long incision of the muscle layer down to the submucosal layer was done on the posterior wall near the base of bladder after anastomosing the blood vessels in the usual manner.
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