Japanese
English
手術手技
尿管膀胱新吻合術
Ureterocystoneostomy
片山 喬
1
Takashi Katayama
1
1富山医科薬科大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, School of Medicine,Toyama Medical and Pharmaceutical University
pp.17-21
発行日 1983年1月20日
Published Date 1983/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203489
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はじめに
尿管と膀胱を再吻合する手術は,はじめから計画して行われる場合だけとはかぎらず,種々の骨盤内手術の経過中に必要となることもある。したがつて,常に尿管を直接膀胱に吻合できるというわけではなく,尿管の欠損の程度によつて種々の術式を行わなくてはならない。欠損部が短ければ尿管—膀胱の直接吻合(direct anastomosis,ure-terocystoneostomy)を行うが,やや長ければ膀胱弁を利用するBoari法を,さらに長ければ尿管・回腸・膀胱吻合術(ureteroileocystostomy)を行うというのが一般的であろう。本稿では尿管—膀胱の直接吻合術式についてのみ述べることとするが,この術式にも膀胱壁貫通式(Sampson法など),粘膜下トンネル法(Politano-Leadbetter法など),粘膜—粘膜縫合法(Nesbit法など)などの種類がある。私もこれまでいくつかの方法を行つてみたが,やはり術後のVURを防止する意味から粘膜下トンネル法が最も優れていると考えており,ここでは私の行つている方法について述べてみたい。
VURの防止手術は厳密には尿管膀胱新吻合術とはいえないが,Lich-Gregoir法のような膀胱外術式を除けば,尿管—膀胱の新吻合とも考えられるので,後に少し触れてみたい。
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