Japanese
English
手術手技
副睾丸摘出術
Epididymectomy
天本 太平
1
,
田口 貢
2
,
松尾 喜文
2
,
関 悦治
2
Taihei Amamoto
1
,
Mitsugu Taguchi
2
,
Yoshibumi Matsuo
2
,
Yoshiharu Seki
2
1長崎大学医学部泌尿器科学教室
2長崎市民病院泌尿器科
1Department of Urology, Faculty of Medicine, Nagasaki University
2Department of Urology, Nagasaki Municipal Hospital
pp.595-601
発行日 1974年8月20日
Published Date 1974/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201836
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
副睾丸摘出術(epididymectomy, epididymovase-ctomy)の90%以上は副睾丸結核に対して行なわれている。一般化膿菌による慢性副睾丸炎や精虫侵襲症に対して行なわれることもあるが,これらはむしろ副睾丸結核との誤診によつて行なわれることが多い。副睾丸の良性悪性腫瘍もこの手術の適応となるが,症例は極めて稀である。
この手術は1851年Malgineにより始めて行なわれたのであるが,手術手技は今日ほぼ確立されており,泌尿器科における最もありふれた手術の一つである。しかしながら,男子性器結核の発症率は,近藤ら1)の全国25大学の集計によれば,外来患者総数に対して1959年の2.6%より急激な下降線を辿り1970年には0.4%に減少し,また全治療数に対する手術例数比も1959年の86.7%から1970年の41.2%に半減し,この間の副睾丸摘出術は僅かに38.4%に過ぎないことからみると,最近の若い泌尿器科医にとつて,副睾丸摘出術はむしろ経験する機会の少ない手術に属するものであろう。
Copyright © 1974, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.