Japanese
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手術手技
腎手術の術中および術後の合併症とその対策
Operative and Postoperative Complications in Urological Surgery and Their Management
土屋 文雄
1
Fumio Tsuchiya
1
1東京逓信病院
1President of Tokyo Teishin Hospital
pp.903-913
発行日 1973年11月20日
Published Date 1973/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201710
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術中術後の合併症を防止するためには術前の諸検査ならびにその対策が大きく関係する。なかんずく大切なことは呼吸ならびに循環器系,肝機能,腎機能,尿路の形態,尿路感染の有無,起炎菌の種類および血清の化学分析などをあらかじめ知つておくことである。
尿路感染があれば尿路の形成手術はしばしば失敗するし,その内容によつて創面が汚染されれば感染により創の哆開など不快な事件が起こる。腎機能に関しては腎総機能と分腎機能が必要であり,反対側の腎機能を術前に知つておく必要がある。術中の血圧および体液平衡の変化に対処して正常の内的環境を維持するためと術中術後の諸要求に応ずる腎の能力を知つておくためである。呼吸および循環系の機能障害は老人に多いから十分に検討しておくことが大切である。
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