Japanese
English
綜説
前立腺肥大症の診断と治療
Diagnosis and Treatment of Prostatic Hypertrophy
酒徳 治三郎
1
,
本永 逸哉
1
Jisaburo Sakatoku
1
,
Itsuya Motonaga
1
1山口大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, Yamaguchi University School of Medicine
pp.185-192
発行日 1973年3月20日
Published Date 1973/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201572
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わが国においても,人口の年齢構成は近来高齢者増加の傾向を示しており,老年者に対する医療の充実は社会的にも大きな問題になりつつあり,根本的な解決が求められている。老人男子に発生する各種疾患のなかで,前立腺肥大症(以下BPHと略)は,泌尿器科領域における最も重要な疾患の一つであることはいうまでもない。したがつて,臨床にたずさわる泌尿器科医師が本症に接する機会は極めて多く,その診断法,治療法などに関しても,原則的には一応確立されていると考えられ,各施設においてはそれぞれ満足すべき治療成果がえられていると思われる。
ここでは,BPHの診断と治療について,著者の考え方の概要を述べるとともに,山口大学医学部泌尿器科でわれわれが過去5年間に行なつて来た手術症例を紹介し,手術の適応,合併症などいくつかの問題をとり上げて考察をこころみたい。
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