Japanese
English
パネルディスカッション
先天性神経因性膀胱の診断と治療(2)
Diagnosis and Treatment of Congenital Neurogenic Bladder (Part 2)
辻 一郎
1
,
折笠 精一
2
,
今林 健一
3
,
小川 秋実
8
,
宮崎 一興
4
,
遠藤 博志
5
,
黒田 一秀
6
,
大田黒 和生
7
Ichiro Tsuji
1
1北海道大学
2北海道大学泌尿器科
3東北大学泌尿器科
4神奈川県立こども医療センター泌尿器科
5千葉大学泌尿器科
6福島医大
7国立小児病院泌尿器科
8東京大学泌尿器科
1Department of Urology, Hokkaido University School of Medicine
pp.661-676
発行日 1972年8月20日
Published Date 1972/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201429
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅲ.治療
辻 先天性神経因性膀胱の治療は,1)排尿の指導・訓練を中心とする保存的療法,2)神経学的あるいは泌尿器科的手術による排尿効率改善,3)尿路変更術,に大別され,2),3)にはそれぞれいろいろな方法がある。これらのうちから各症例に応じて最適な方法を選ぶわけであるが,各治療法の限界と適応については今日なお論者の意見はかなり混乱しており,実際問題としていかなる治療を行なうべきかに迷うことがしばしばである。またわれわれの最大目標が排尿効率改善・残尿除去と腎機能の保持改善であるのに対し,患児や家族の最大関心は尿失禁対策であり,しかも排尿効率と尿失禁防止を両立させることが一般に本症では難しいため,治療方針に関し医師と患者側の意志・希望の連絡調整がうまくいかないことも多い。以下,順次討議していきたいと思います。
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.