Japanese
English
綜説
尿管の生理
Physiology of the Ureter
宍戸 仙太郎
1
,
土田 正義
1
Sentaro Shishito
1
,
Seigi Tsuchida
1
1東北大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, Tohoku University School of Medicine
pp.625-635
発行日 1969年8月20日
Published Date 1969/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200730
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Ⅰ.はじめに
尿管の唯一最大の生理的目的は尿管蠕動によつて腎盂から膀胱に尿を輸送する点にある。この尿管蠕動の存在を最初に注目したのは,兎尿管を直接観察して記載したEngelmann11)であり,彼によつて尿管機能研究の端緒が開かれたということができる。その後,多くの学者が種々の面から研究を続けてきたが,最近,臨床的にも尿管機能異常を示す疾患の多数存在することが注目されるようになつてきた。
尿管機能の検査法は種々あげられるが,蠕動は腎盂・尿管壁の平滑筋細胞の興奮収縮によつて発生するわけであるから,その性質を電気生理学的に研究することが,尿管生理を研究する上でもつとも優れた手段になる。
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