Urological Letter
陰茎痛の3例/トリコモーナス前立腺・精嚢腺炎およびろ胞性膀胱炎の治療
pp.124,141
発行日 1969年2月20日
Published Date 1969/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200620
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過去16ヵ月間に筆者のところに陰茎痛を主訴とした患者が3人紹介されてきた。
L.K.氏は52才で,8ヵ月前に多発性の良性ポリープのために18インチの長さにわたつての結腸切除術をうけた。留置カテーテルを抜去された後,歩行したり車に乗つたりすると陰茎にうずく痛みのおこることに気付いた。座つていたりベットに横になつているときには症状はなかつた。Gantrisinと前立腺マッサージを受けたあとはしばらくはよかつた。尿は検査したが正常であつた。培養でも陰性。前立腺は直腸診では軽度に腫張し,押してみると沼地のような感じであつた。前立腺分泌液には強拡大で(+++)の白血球があつた。排泄性尿路像では膀胱結石(直径2.5cm)がある以外正常。膀胱鏡検査で残尿は90mlあり,Ⅰ度の肉柱形成があり,前立腺にⅠ度の中葉肥大があつた。砕石術および前立腺のTURを行なつた。症状はこれで消失した。結石は分析の結果蓚酸結石であつた。
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