Urological Letter
TURのための簡単な会陰部尿道切開法,他
pp.1026,1043
発行日 1967年12月20日
Published Date 1967/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200309
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きつい尿道は単に前立腺のTURが充分にできないだけでなしに,術後の尿道狭窄をおこす原因にもなる。初めに尿道を計測すべきであり,もし#28Fのシースを使おうと思えば,#30Fまで拡張しておくべきである。もしもそこまで拡張することが困難であつたり,あるいは拡張後に切除鏡のシースが外尿道口辺で閊えるようであつたら,会陰部での尿道切開が適応となる。我々は,Mineapolis,Mine-sota,V.A.HospitalのDr.Ochsner J.が書いている簡単な方法を用いている。すなわち尿道の内径に従つて,切除鏡のシースの#24から#28まで適当なものをTimberlake obturatorを入れたまま尿道に挿入する。obturatorを除いたのち,陰のうの後方2〜3cmのところで会陰部でシースの先端が触知できるようにして保持固定しておく。そのシースの尖端の上で小さい垂直皮切を加え,深部組織を切開して尖端を露出させる。次いで実際に用いる第2の切除鏡シースの先端から出ているobturatorの先を先のシースの先端に入れて,前者の誘導で尿道球部内に入れてゆく。会陰部のシースを入れてゆくに従つて尿道からのシースを引き出してゆくと,会陰部シースの先は容易に膜様部尿道に達し,膀胱内に入れることができる。TURがすんでも尿道切開創は閉じない。ヨードホルムガーゼの小片をその創につめておき,3日後にこれを抜去する。
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