特集 男性性器疾患を診る―初期対応から専門的治療まで
企画にあたって
白石 晃司
1
1山口大学大学院医学系研究科泌尿器科学分野
pp.99
発行日 2014年2月20日
Published Date 2014/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413103426
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- 文献概要
泌尿器科領域におけるロボット支援手術の導入や内視鏡下手術の普遍化に伴い,特に大学病院や総合病院レベルにおいては,明らかに専門化および地域における各施設の診療の住み分けが進んでいます。逆にいえば1施設および1個人が守備範囲とする疾患が限られてきており,“マニアック”な疾患は初期対応もされないまま専門医に任されている,また,診療されないまま他科に紹介されている現状があるのではないでしょうか。さらにペロニー病などみたこともないというレジデントも多数存在します。AUAなどの海外の学会に参加すると,必ずペロニー病や慢性陰囊痛で1つのセッションが成り立っていることにお気付きの先生方も多いと思います。
本特集では,多くの性器疾患の中から決して稀ではない疾患を取り上げました。精索捻転症,精巣および陰茎外傷,持続性勃起症および陰茎異物など初期対応を誤ると取り返しのつかない状況になります。陰茎や陰囊の皮膚病変については,漫然とステロイド軟膏や抗ヘルペス剤を処方されたり,診ないまま皮膚科に紹介されたりしていないでしょうか? 鑑別診断として重要な陰茎癌につきましても取り上げました。
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