特集 泌尿器科診療ベストNAVI
Ⅱ 疾患・病態の診療
7 腫瘍
陰茎腫瘍
096 陰茎腫瘍(悪性腫瘍)
大城 吉則
1
,
呉屋 真人
1
,
斎藤 誠一
1
1琉球大学医学部泌尿器科
pp.276-278
発行日 2013年4月5日
Published Date 2013/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413103165
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
1 概念・病因
陰茎癌は陰茎亀頭から包皮に発症する腫瘍であり,そのほとんどが扁平上皮癌である。発症頻度は地域,人種,社会・文化的習慣そして宗教的慣例でも異なる。陰茎癌の発生は包茎が深く関与し,それによる局所の不衛生・慢性の感染状態が原因とされ,割礼の習慣のあるユダヤ教徒,米国のキリスト教徒では稀で,割礼習慣のないアジアおよびアフリカではその発症頻度が高いと報告されている。
最近ではヒューマンパピローマウイルス(HPV)16もその発症に関連しているといわれている。そのほかのリスクファクターとしては,光化学療法(ソラレン+UV-A)を受けている者,多数の性的パートナー,コンジローマ,喫煙などが挙げられる1)。
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.