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特集 薬剤投与と泌尿器科的副作用―泌尿器科医の必須知識
尿失禁・排尿困難をきたす薬剤
Drug-induced urinary continence and voiding difficulty
舘野 冬樹
1
,
榊原 隆次
1
,
岸 雅彦
1
,
露崎 洋平
1
Fuyuki Tateno
1
,
Ryuji Sakakibara
1
,
Masahiko Kishi
1
,
Yohei Tsuyusaki
1
1東邦大学医療センター佐倉病院神経内科
キーワード:
薬剤性排尿障害
,
薬剤性尿失禁
Keyword:
薬剤性排尿障害
,
薬剤性尿失禁
pp.555-559
発行日 2012年7月20日
Published Date 2012/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102850
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要旨 われわれはさまざまな薬剤を用いて治療を行っているが,副作用として薬剤に起因する排尿障害を起こすものも少なくない。頻度がやや高いと考えられる薬剤の多くは「抗癌剤」「抗精神病薬」「抗うつ薬」「抗パーキンソン病薬」であり,特に精神神経領域の薬剤で高頻度に出現するといわれている。尿失禁の症状として現れるものは過活動性膀胱の関与するもの,排出障害にて残尿を呈し溢流性尿失禁となるものに大別される。その排尿障害のメカニズムは,必ずしも中枢性のみではなく,膀胱や尿道に対する末しょう性作用の場合があり,機序が不明のことも少なくない。本稿では,神経領域でしばしば使われる中枢・末しょう神経系作用薬について述べる。
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