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特集 薬剤投与と泌尿器科的副作用―泌尿器科医の必須知識
尿失禁をきたす薬剤
Drug-induced urinary incontinence
野村 昌良
1
Masayosi Nomura
1
1亀田メディカルセンターウロギネコロジーセンター
キーワード:
薬剤性尿失禁
,
膀胱
,
尿道
Keyword:
薬剤性尿失禁
,
膀胱
,
尿道
pp.551-554
発行日 2012年7月20日
Published Date 2012/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102849
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要旨 尿禁制は膀胱および尿道とそれらを支配する中枢および末しょう神経系により保持されている。これらに影響を及ぼす種々の薬剤により尿失禁が起こることがある。尿道抵抗を下げる薬剤によって腹圧性尿失禁,膀胱の直接刺激作用を有する薬剤により切迫性尿失禁が起こることがある。また抗コリン薬および抗コリン作用を有する薬剤により,膀胱収縮が障害されて残尿が増加し,溢流性尿失禁が生じることがある。尿路系には異常がなくても,身体機能や認知機能に影響する薬剤により機能性尿失禁が起こることがある。本稿では尿失禁をきたす薬剤について概説する。尿失禁が生じた場合には尿失禁のタイプを正確に診断し,薬剤の影響がないかどうかに留意して診療することが重要である。
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