特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法
Ⅳ 開腹手術
■陰茎の手術
108 包茎手術後に包皮が狭窄・癒着した
香野 日高
1
,
浅沼 宏
1
,
大家 基嗣
1
Hidaka Kono
1
,
Hiroshi Asanuma
1
,
Mototsugu Oya
1
1慶應義塾大学医学部泌尿器科
pp.291-292
発行日 2011年4月5日
Published Date 2011/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102356
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Q 包茎手術を施行した症例。術後,包皮が狭窄・癒着してしまった。
[1]概 説
小児の包茎に対する治療は,いまだ明確なガイドラインはないものの,包皮翻転療法,ステロイド軟膏塗布,さらには包皮翻転,ステロイド軟膏併用療法が主流となりつつある1)。しかしながら,これらの保存的治療無効例や,包皮輪の瘢痕化症例,嵌頓包茎などは手術の適応となることが多い。
また成人においては,真性包茎で排尿障害を認める際は,手術が積極的に行われることが多い。本項では,包茎の手術後に包皮が狭窄あるいは癒着してしまった場合の対処方法について論述する。包茎の手術としては,大きく分けて背面切開術,環状切開術が挙げられる。
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