増刊号特集 泌尿器科外来診療—私はこうしている
Ⅴ.外来診療のポイント
包茎,亀頭包皮炎,嵌頓包茎
中本 貴久
1
,
碓井 亞
1
Takahisa Nakamoto
1
1広島大学医学部泌尿器科
pp.163-166
発行日 2000年3月30日
Published Date 2000/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902914
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1 はじめに
紀元前2300年の初期エジプトのミイラが環状切開を受け,宗教上,文化上あるいは医学的な理由から全世界の男性の約1/6が環状切開を受けているにもかかわらず1),このような習慣のない本邦では,環状切開を含め,包茎をどう扱うかについて,泌尿器科医の間でもいまだに一定の見解はない。
最近,小児の包茎が生理的な状態で,多くの症例が成長とともに自然に消失するとの事実が示され2),小児包茎では合併症を有する症例のみ積極的な外科的処置の適応となるというコンセンサスが得られつつあるのでこれを提示し,成人の包茎に対する取り扱いに関しては私見を紹介する。
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