特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法
Ⅳ 開腹手術
■尿失禁・骨盤臓器脱の手術
092 尿道が強く挙上されて固定してしまった
島田 誠
1
,
小川 雄一郎
1
,
青木 志保
1
,
前田 智子
1
Makoto Shimada
1
,
Yuichiro Ogawa
1
,
Shiho Aoki
1
,
Tomoko Maeda
1
1昭和大学横浜市北部病院泌尿器科
pp.249-250
発行日 2011年4月5日
Published Date 2011/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102340
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Q 腹圧性尿失禁に対してTVT手術を開始した症例。テープのカバーを引き抜く際に,尿道が強く挙上されてしまった。テープは固定されてしまい,ゆるめることができない。
[1]概 説
TVT手術は,理論的にスリングテープが常時尿道を圧迫していてはならない。このため,手術ではストレステストなどを行って,テープのテンションを調節してテープカバーを外す。このとき原法では,テープと尿道の間にメッツェンバウムなどを入れ,これを下方に押し下げたままテープカバーを引き抜く。カバーを外した後に,テープと尿道間には隙間はないか,うっすらとある程度で,メッツェンバウムが抵抗なく挿入可能な程度がベストである1)。
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