特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法
Ⅳ 開腹手術
■膀胱の手術
081 放射線性膀胱炎のため膀胱が骨盤壁にへばりついている
古家 琢也
1
,
今西 賢吾
1
,
畠山 真吾
1
,
米山 高弘
1
Takuya Koie
1
,
Kengo Imanishi
1
,
Shingo Hatakeyama
1
,
Takahiro Yoneyama
1
1弘前大学大学院医学研究科泌尿器科学講座
pp.223
発行日 2011年4月5日
Published Date 2011/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102329
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Q 単純膀胱摘除術および尿路変向術を予定して手術を開始した症例。放射線性膀胱炎であったため,膀胱が骨盤壁に完全にへばりついていることが判明した。
[1]概 説
放射線性膀胱炎は,骨盤臓器に対する放射線療法後などにみられる疾患である。血尿や頻尿,排尿時痛を認め,多くは難治性である。出血が高度である場合,高圧酸素療法を行うことにより軽快することがあるが,症状が消失しない場合には尿路変向術を検討することがあるものの,手術を行うことは稀である。
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