特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法
Ⅳ 開腹手術
■膀胱の手術
083 膀胱全摘除術後に骨盤底の出血が止まらない
古家 琢也
1
,
得居 範子
1
,
神村 典孝
1
,
大山 力
1
Takuya Koie
1
,
Noriko Tokui
1
,
Noritaka Kamimura
1
,
Chikara Ohyama
1
1弘前大学大学院医学研究科泌尿器科学講座
pp.226
発行日 2011年4月5日
Published Date 2011/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102331
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Q 膀胱全摘除術を施行した症例。術後,骨盤底からの出血が多く,これを圧迫しつつ回腸導管を作成した。出血量は10,000mlを超え,出血傾向も出てきているようで,骨盤底の出血が止まらない。
[1]概 説
膀胱・前立腺へは多くの血管が流入しているため,膀胱全摘除術は,ある程度の出血を伴う。癌が周囲に浸潤している場合は,その出血量はさらに増加する。また浸潤している場所によっては止血困難な場合もあるため,注意を要する。
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