特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法
Ⅱ 体腔鏡下手術
■後腹膜鏡下根治的前立腺摘除術
050 膀胱尿道吻合がスムーズに行えない
川喜田 睦司
1
Mutsushi Kawakita
1
1神戸市立医療センター中央市民病院泌尿器科
pp.142-144
発行日 2011年4月5日
Published Date 2011/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102296
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Q 後腹膜鏡下根治的前立腺摘除術を開始した症例。膀胱尿道吻合をスムーズに行うことができない。運針時のポートの位置などのコツや注意点は何か。
[1]概 説
縫合の基本操作として,縫合線と刺入点,導出点を理解しておかねばならない(図1)。尿道断端を円に置き換えると,その接線が縫合線となる。持針器を投影した線に縫合線を合わせると,縫合線と刺入点-導出点は直交する。6時,12時の縫合線(接線)は真横になるためトロカーの位置は鼠径部か側腹部に必要となるが,いずれも骨盤骨が邪魔となって現実的ではない。これ以外であれば,左右外側のトロカーと正中のトロカーを使用すれば運針可能である。
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