特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法
Ⅱ 体腔鏡下手術
■腹腔鏡下根治的前立腺摘除術
041 背側静脈叢からの出血が多くなってきた
近藤 幸尋
1
,
松沢 一郎
1
,
濵崎 務
1
Yukihiro Kondou
1
,
Ichirou Matsuzawa
1
,
Tsutomu Hamasaki
1
1日本医科大学泌尿器科
pp.119-120
発行日 2011年4月5日
Published Date 2011/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102287
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Q 腹腔鏡下根治的前立腺摘除術を開始した症例。背側静脈叢からの出血が多くなり,何度も止血のため運針を試みたが,どうしても止血できない。
[1]概 説
前立腺全摘除術の周術期合併症で主なものは出血である。腹腔鏡下根治的前立腺摘除術は気腹圧による影響もあり,一般に開腹恥骨後式前立腺全摘除術に比して出血量が少ないことがメリットの1つとして挙げられる。しかし,時として前立腺前面・側面および尿道周囲の処理の際にコントロール困難な出血に遭遇することがある。
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