学会印象記
「第98回日本泌尿器科学会総会」印象記
野村 威雄
1
1大分大学医学部腎泌尿器外科学講座
pp.690-691
発行日 2010年8月20日
Published Date 2010/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102107
- 有料閲覧
- 文献概要
第98回日本泌尿器科学会総会は,岩手医科大学泌尿器科学講座藤岡知昭教授を会長に,2010年4月27日から30日までの4日間,過去最多の1330演題を集め,岩手県盛岡市で開催されました。メインテーマを「イーハトーブ・理想の医療を求めて“Ihatov-Revolution toward the ideal medical treatment”:病気と戦う希望の提供」と掲げられ,会場は盛岡市民文化ホール(マリオス),いわて県民情報交流センター(アイーナ),ホテルメトロポリタン盛岡本館・ホテルメトロポリタン盛岡NEW WINGの4会場で,いずれもJR盛岡駅に近接した徒歩にて移動可能なアクセスの良い施設でした。
大分から飛行機と東北新幹線で約8時間の長い道のりでしたが,途中山間部には残雪も見られ,降り立った盛岡市は南国九州から参加した私には肌寒く感じられました。メインテーマに出てくる「イーハトーブ」とは宮沢賢治の「注文の多い料理店」の中で使われた造語で「理想郷」を意味する言葉だそうで,理想の医療を追求するという,大会長の強い信念が凝縮された言葉であると感じました。毎年,本学会総会では医療技術,治療法,さらには基礎研究など最新の情報が短期間で勉強できますが,すべての発表を拝聴することは不可能でありますので,今回も抄録集で事前に下準備して参加しました。本印象記では,あくまで私が拝聴した限られた内容のみによるものですが,私見を述べさせていただきます。
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.