学会印象記
「第95回日本泌尿器科学会総会」印象記
滝沢 明利
1
1国際親善総合病院泌尿器科
pp.1028-1029
発行日 2007年11月20日
Published Date 2007/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101304
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第95回日本泌尿器科学会総会が,大阪医科大学・勝岡洋治教授を会長に,「患者さんの目線に立った医療の実践」,「医療の標準化と個別化のハーモニー」を基本テーマとして,4月14日~17日に神戸で開催されました。私は初日である14日,午前中に病院の外来をこなし,午後の飛行機で羽田から神戸へ向かいました。以前は神戸というと新幹線が当たり前でしたが,最近開港した神戸空港は,会場である神戸国際会議場へもポートライナーで10分足らずと,大変便利でした。また,機内では偶然隣席となった慈恵医大柏病院の波多野先生と虎ノ門病院の小松先生とお話しさせていただき,楽しい時間をすごしました。特に小松先生は,初対面にもかかわらず今の医療の問題や手術手技を気さくに熱くお話してくださり,感激でした。
到着した会場は国際会議場をメインとし,隣接する国際展示場および神戸ポートピアホテルの3施設に分かれていました。それぞれの会場は充分な広さが確保されており,随所に菜の花の花壇や出店など楽しい演出がありました。私はまず受付をすませ,サテライトセミナーの「前立腺肥大症の新たな展開」に参加しました。興味深かったのは,仙台社会保険病院の庵谷先生によるTURisを用いたTUEB(バイポーラによる経尿道的前立腺核出術)でした。同様の手技は慶應大の中川先生も紹介されていましたが,日本医大の平岡先生が考案されたTURに剝離鉗子を用いた核出法のTURis版です。達人しかできない手術と考えていましたが,コツがつかめれば意外に容易に思え,新たな標準術式となる可能性を感じました。
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