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特集 ここが聞きたい―尿路・性器感染症における抗菌薬の使い方
総論② 尿路・性器感染症における耐性菌の現状
Drug resistant bacteria on urinary tract infection and sexually transmitted infection
安田 満
1
Mitsuru Yasuda
1
1岐阜大学医学部附属病院泌尿器科
キーワード:
尿路性器感染症
,
薬剤耐性菌
,
薬剤感受性
Keyword:
尿路性器感染症
,
薬剤耐性菌
,
薬剤感受性
pp.289-295
発行日 2010年4月20日
Published Date 2010/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102028
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要旨 尿路性器感染症の治療において,薬剤耐性菌は避けては通れない重要な問題である。単純性尿路感染症分離菌では薬剤耐性菌の頻度が少ないものの,キノロン耐性大腸菌が増加しているという報告が散見される。複雑性尿路感染症では,キノロン耐性菌やESBL産生菌の増加が認められる。多剤耐性緑膿菌は地域的に増加しているという報告もあるが,まだ分離頻度が少ない。しかし,2剤耐性菌が増加しているなど,耐性化が進んでいる。男子尿道炎では,淋菌についてはすでにキノロン耐性菌が大多数を占め,経口セフェム系薬耐性菌も30%程度を占める。またアジスロマイシン(AZM)に対しても耐性化が進んでいる。M. genitaliumではマクロライド耐性が報告されている。
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