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特集 ここが聞きたい―尿路・性器感染症における抗菌薬の使い方
総論① 薬物動態(pharmacokinetics)と薬力学(pharmacodynamics)理論に基づいた抗菌薬の使い方
How to use antibiotics based on pharmacokinetic and pharmacodynamic theory
森川 則文
1
Norifumi Morikawa
1
1広島大学大学院医歯薬学総合研究科臨床薬物治療学
キーワード:
PK/PD理論
,
抗菌薬
,
コンピュータソフト
Keyword:
PK/PD理論
,
抗菌薬
,
コンピュータソフト
pp.280-286
発行日 2010年4月20日
Published Date 2010/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102027
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要旨 感染症に対する抗菌薬療法では,高い治療効果,副作用予防,耐性菌の出現の抑制の観点からPK/PD理論に基づいた抗菌薬の適正使用が求められている。しかし,実際に個々の患者に有効に活用するとなると十分とはいえない。その理由として,β-ラクタム系抗菌薬のような時間依存性の抗菌薬の場合,PK/PDパラメータ(T>MIC)は「血中薬物濃度の経時的推移(PK)」と「原因菌のMIC(PD)」の関係によって決まるため,両者に関する正確な情報がなければ算出できない。本問題を解決するためには,PK/PD理論とモンテカルロシミュレーションを用いた抗菌薬療法をサポートする簡便なコンピュータソフトが必要である。今回は,抗菌薬療法の課題とその解決策を概説する。
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