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特集 泌尿器科検査のここがポイント
I MRI検査
腎・副腎領域でのMRI
Q57 腎・副腎領域において,MRIがCTなどそのほかの検査法に比べて優れている点は何ですか。MRIで診断率が上がる,あるいはMRIでしかわからないことがあれば教えてください。
Usefulness of MRI compared with CT for diagnosis of the kidneys and adrenal glands
伊藤 雅人
1
,
竹内 充
1
Masato Ito
1
,
Mitsuru Takeuchi
1
1名古屋市立大学医学部放射線科
キーワード:
MRI
,
副腎腫瘍
,
腎腫瘍
Keyword:
MRI
,
副腎腫瘍
,
腎腫瘍
pp.219-223
発行日 2010年4月5日
Published Date 2010/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101991
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要旨 腎・副腎領域においてMRIがCTに比べ優れている点は,①微量な脂肪成分の検出,②偽被膜の描出,③出血の観察,④非造影下での尿路病変の評価,⑤拡散運動の画像化(別稿に譲る)がある。In-phaseからopposed-phaseにおける信号低下により微量な脂肪の存在を検出する方法は,副腎皮質腺腫の有力な診断法である。T2強調画像で腫瘤と非腫瘤部との間に線状の低信号帯(偽被膜)があれば,腎細胞癌やオンコサイトーマを考える一助となる。また,腎囊胞の内部に出血や感染を生じたcomplicated cystの診断にもMRIは有用である。さらに,MRIであれば非造影下でも尿路病変の評価をある程度行うことが可能である。
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