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特集 イラストレイテッド 膀胱全摘除術と尿路変向術
術前・術中・術後の管理とその対策
(4)術後晩期合併症とその対策
29.腎機能障害
Renal dysfunction as late complication after urinary diversion
藤山 千里
1
,
魚住 二郎
1
1佐賀大学医学部泌尿器科
キーワード:
腎機能障害
,
尿路変向術
,
尿路合併症
Keyword:
腎機能障害
,
尿路変向術
,
尿路合併症
pp.233-239
発行日 2009年4月5日
Published Date 2009/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101725
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要旨:尿路変向術の晩期合併症としての腎機能障害を,①失禁型,②自己導尿型,③自排型別に分けて説明した。それぞれに特有の尿路合併症が存在し,それが腎機能障害の大きな原因となっている。失禁型では,皮膚瘻口狭窄,尿管腸管吻合部狭窄による水腎症,および腎盂腎炎が問題であった。自己導尿型は尿の貯留による代謝異常,結石形成によることが多い。自排型は尿道新膀胱吻合部狭窄などがみられ,回腸を利用した新膀胱が他の部位の腸管よりも代謝性アシドーシスをきたしやすかった。腎機能保持のためには,oncological outcomeと同様に,永続的な尿路管理および患者生活指導が必要である。
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