特集 ここが聞きたい―泌尿器科処置・手術とトラブル対処法
Ⅱ.泌尿器科手術
D.開腹手術
■尿路変向術
【回腸導管造設術】
82.外科にてS状結腸癌の手術中,膀胱への直接浸潤があるため骨盤内全摘となった患者です。回腸導管造設のため,尿管回腸吻合を行おうとしたところ,両側ともに重複腎盂尿管でした。どのように対処すればよいでしょうか。
高橋 敦
1
,
清水 崇
1
,
市原 浩司
1
,
高木 良雄
1
1函館五稜郭病院泌尿器科
pp.245-249
発行日 2007年4月5日
Published Date 2007/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101159
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回腸導管における尿管回腸の吻合法として,多くの吻合法が報告されている1)。分類としては,端側吻合か側側吻合か,あるいは逆流防止機構を有するかどうか(refluxingかnonrefluxingか)が挙げられるが,よく用いられている方法は次の二つと思われる。すなわち,左右尿管を1本ずつ端側吻合する古典的なBricker吻合1,2)と,左右尿管を1本に縫合し導管口側に側側吻合するWallace吻合1,3)である。いずれも,逆流防止機構を有しない吻合である。
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