特集 ここが聞きたい―泌尿器科処置・手術とトラブル対処法
Ⅱ.泌尿器科手術
D.開腹手術
■尿路変向術
【皮膚造瘻術】
81.片腎に尿管皮膚瘻を置いた患者です。一時的にチューブレスに成功しましたが,外来通院中に,徐々に腎盂の拡張が認められました。血清クレアチニンは変化ありませんが,どの時点でカテーテルを留置したらよいか悩んでいます。どのように対処すればよいでしょうか。
平塚 義治
1
1福岡大学筑紫病院泌尿器科
pp.242-243
発行日 2007年4月5日
Published Date 2007/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101158
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尿管皮膚瘻術のチューブレス化に成功しても,経過観察していると水腎症が出現することがある。われわれの6か月以上経過観察できた74例の検討(平均観察期間45.3か月,範囲6~239か月,中央値33か月)では,チェーブレス成功後7例にストーマ狭窄・閉塞が起こり,狭窄発生の時期は術後22日から15か月以内であった。治療法は1例を除きストーマのメスによる切開で改善した1)。したがって,基本的には一度チューブレスに成功すれば水腎症が起こっても治療が可能で,カテーテルを入れないでよいと考えてよい。
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