特集 ここが聞きたい―泌尿器科処置・手術とトラブル対処法
Ⅰ.泌尿器科処置
【カテーテル留置(尿道留置)】
13.他施設で尿道カテーテル留置がうまくいかず,尿道出血が認められたあとに搬送されてきた患者です。まず行うべきことは何でしょうか。
大和 隆
1
,
萩沢 茂
1
,
岩渕 郁哉
1
,
古家 琢也
1
1弘前大学医学部泌尿器科
pp.50-51
発行日 2007年4月5日
Published Date 2007/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101089
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尿道カテーテルの挿入が困難であると判断するまでに,その医師は何度か同じ操作を繰り返してしまうものである。ある程度経験を積んだ泌尿器科医であれば,どのような原因で尿道カテーテルが入りづらいのか推測し,ほかの挿入方法を試みると思うが,泌尿器科以外の臨床医が同様の状況に直面した場合は,さらに同じ操作を繰り返してしまうのではないだろうか。
同じ場所をカテーテルの先端で突くことになるため,結果として尿道粘膜の損傷による出血,ときには偽尿道を形成してしまうこともある。こうなると,泌尿器科医でも容易には尿道カテーテルを挿入することができなくなる。このような場合,尿道損傷が起きた場所,損傷の程度,患者の状態のほか,既往歴なども確認する必要がある。
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