病院めぐり
兵庫県立西宮病院泌尿器科
西村 憲二
pp.895
発行日 2004年10月20日
Published Date 2004/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100631
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西宮市は,大阪と神戸の真中に位置する人口44万人強の住宅都市で,65歳以上の高齢化率は15.9%,第3次産業が75%を占めています。名物は『福の神』の西宮神社,灘五郷の日本酒とアサヒビール,アメフトの関西学院をはじめ10校の大学と短大,高校野球と阪神タイガースの『甲子園球場』に『腎移植』の兵庫県立西宮病院です。
当院は,兵庫県立病院として昭和11年に西宮懐仁病院の名で開設されました。現在,救急医療・腎移植・未熟児の3センターと12診療科を擁する病床数400床の中核病院に成長しています。泌尿器科は,大阪大学から永野俊介(副院長)が赴任し,昭和47年に開設されました。今や泌尿器科5名と腎移植センター1名の正規医師が兵庫県の基幹病院として泌尿器科全般にわたる診療を行っています。昭和48年に公立病院としてはじめて腎移植手術を行い,以後,症例数は380例を超え,今も2か月に2~3例の移植を行っています。平成11年には国内4例目の脳死腎移植を当院で行い,大きく報じられました。最近の成績は5年生着率が生体腎移植で約90%,献腎移植で70%強と良好です。県下,500名強の献腎移植希望者のうち7~8割が当院を移植希望施設に選びました。腎移植センターは,近畿地方腎移植センター,HLA協力施設と紆余曲折を経て,本年から日本臓器移植ネットワーク西日本支部の基幹移植検査センターおよび特定検査センターとなり,滋賀県から沖縄県までを担当しています。
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