特集 ここが聞きたい―泌尿器科外来における対処と処方
8.そのほか
【血尿】
86.健康診断で見つかった顕微鏡的血尿に対してはどこまで検査すべきでしょうか。また,心配のない顕微鏡的血尿を尿沈さで見分ける方法はあるのでしょうか。
奴田原 紀久雄
1
1杏林大学医学部泌尿器科
pp.312-315
発行日 2005年4月5日
Published Date 2005/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100294
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1 診療の概要
顕微鏡的血尿の検査の意義に関してはさまざまな議論がある。ここではアメリカ泌尿器科学会のガイドラインを中心に据え解説し1~3),これに対する意見を加えることで,顕微鏡的血尿に対する対処法を概説する。
AUAのガイドラインでも述べられているが,肉眼的血尿に対して精査を行うことに対して異論を唱えるものはいない。一方,顕微鏡的血尿は必ずしも病的な状態を示すわけでなく,正常人でも9~18%にある程度の顕微鏡的血尿がみられるといわれている。このなかから,病的な状態を持ったものをいかに正確に見つけていくかが問題となる。
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