Japanese
English
今月の症例
全身性エリテマトーデスを発症した一卵性双生児姉妹例
The cases of identical twin sisters with systemic lupus erythematosus
青山 久美
1
,
安部 正敏
1
,
田村 敦志
1
,
石川 治
1
,
岡田 克之
2
Kumi AOYAMA
1
,
Masatoshi ABE
1
,
Atsushi TAMURA
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
,
Katsuyuki OKADA
2
1群馬大学医学部皮膚科学教室
2桐生厚生総合病院皮膚科
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
2Division of Dermatology, Kiryu Kosei Hospital
キーワード:
全身性エリテマトーデス
,
subclinical Sjögren症候群
,
一卵性双生児
,
遺伝的因子
,
HLAタイピング
Keyword:
全身性エリテマトーデス
,
subclinical Sjögren症候群
,
一卵性双生児
,
遺伝的因子
,
HLAタイピング
pp.495-497
発行日 2002年6月1日
Published Date 2002/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903996
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全身性エリテマトーデスを発症した一卵性双生児姉妹例.症例1は27歳,女性.1996年頃より発熱,両頬部,前胸部の紅斑,手関節痛が出現.精査にてsubclinical Sjögren症候群を合併したSLEと診断した.症例2は27歳,女性.1998年頃より手掌,顔面の紅色皮疹,発熱,関節痛が出現.精査にてsubclinical Sjogren症候群を合併したSLEと診断した.HLAタイピングは両者とも完全に一致していた(A2,A24,B52,B59,CW1,DR15).SLEの発症原因はいまだ不明であるが,主に遺伝的因子と環境的因子が関与していると考えられている.膠原病の家族内発症は少ないが,自験例はほぼ同時期にSLEを発症し,臨床像も極めて類似していたことより,遺伝的因子の重要性を示唆する症例であると思われた.
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