Derm.2002
膿痂疹性湿疹にはステロイド
藤原 浩
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1新潟大学大学院医歯学総合研究科分子細胞医学専攻細胞機能講座皮膚科学分野
pp.26
発行日 2002年4月10日
Published Date 2002/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903919
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昨年(2001年)夏から秋にかけて,『皮膚病診療』誌では“とびひ”にステロイドを外用することの是非に関し盛んに議論されていた(編者のほくそ笑む顔が見えるような気がする).誌面を見る限り,ステロイド外用反対派の優勢ではあるが(これも編者の作為か),森先生の,もととなる湿疹を治すためにステロイド外用を行ったほうがよいとの意見で,一応の幕を見た感じである.
各先生方の,経験に裏打ちされた意見,治療であり(細菌感受性などというin vitroデータでなく,治癒を指標にしたプロの観察によるもので,これこそがevidence-based medicineと呼ぶにふさわしいものであろう),それぞれの患者がよくなれば結果オーライではあるが,“難治”として患者を紹介される側として普段感じていることを少し述べたい.
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