Japanese
English
症例報告
セファクロルによるアナフィラキシーショック—内服テスト(漸増法)により不応性がみられた1例
Anaphylaxis due to cephaclor:Transient hyporesponsiveness by oral provocation test performed in a stepwise fashion
国定 充
1
,
足立 厚子
1
,
酒井 真紀子
1
,
松本 聡子
1
,
林 一弘
1
Makoto KUNISADA
1
,
Atsuko ADACHI
1
,
Makiko SAKAI
1
,
Satoko MATSUMOTO
1
,
Kazuhiro HAYASHI
1
1兵庫県立加古川病院皮膚科
1Division of Dermatology, Hyogo Prefectural Kakogawa Hospital
キーワード:
セファクロル
,
アナフィラキシー
,
内服テスト
,
不応性
,
脱感作
Keyword:
セファクロル
,
アナフィラキシー
,
内服テスト
,
不応性
,
脱感作
pp.206-209
発行日 2002年3月1日
Published Date 2002/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903864
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58歳,女性.感冒にてセファクロル(CCL)など6剤を内服した.内服30分後,薬剤性アナフィラキシーショックが出現した.使用薬剤のスクラッチテストでCCLが強陽性を示した.CCL以外の内服テストはすべて陰性であった.CCLは常用量の1/1,000量より開始し,3日間で常用量まで漸増する方法で内服テストを施行したが,症状誘発をみなかった.しかし,3日間の休薬の後に再度常用量を内服したところ,15分後より明らかな陽性所見を得た.内服テスト(漸増法)の経過中に一時的に不応性となり,内服テストが偽陰性を示したものと考えた.さらにCCLを少量より開始,漸増し,維持量を内服し続けることにより,脱感作が成立する可能性があることを示唆する所見であると考えた.
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