Japanese
English
症例報告
上腕皮膚に転移をみた頭部原発の悪性血管内皮細胞腫の1例
A case of malignant hemangioendothelioma developing on the scalp and the arm
橋口 貴樹
1
,
吉井 典子
1
,
東 裕子
1
,
四本 信一
1
,
神崎 保
1
Takaki HASHIGUCHI
1
,
Noriko YOSHII
1
,
Yuko HIGASHI
1
,
Shinichi YOTSUMOTO
1
,
Tamotsu KANZAKI
1
1鹿児島大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kagoshima University Faculty of Medicine
キーワード:
悪性血管内皮細胞腫
,
頭部
,
上腕
,
皮膚転移
Keyword:
悪性血管内皮細胞腫
,
頭部
,
上腕
,
皮膚転移
pp.151-153
発行日 2002年2月1日
Published Date 2002/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903849
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75歳,女性,頭頂部を打撲した約1か月後から,打撲部位に暗赤色の結節が出現し増大した.その約3か月後,誘因なく上腕にも同様の結節が出現した.病理組織検査では頭部・上腕ともに,高度の出血を伴って腫瘍細胞が索状に配列し,不規則な管腔を形成していた.臨床像と合わせて悪性血管内皮細胞腫と診断した.入院のうえ,全身精査を行ったが,頭部・上腕の結節以外の病変を認めなかった.上腕の結節は頭部より3か月遅れて発生していることから,同時多発も考えられるが,頭部からの転移と考えるのが妥当と思えた.悪性血管内皮細胞腫の皮膚転移例は稀と考えられた.
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